>> トップ > 為替分析-鈴木 郁雄 > 信用リスク高まる。円高&ドル高ゾーンへ
信用リスク高まる。円高&ドル高ゾーンへ

2007-08-02 09:01  



 信用リスク高まる。円高&ドル高ゾーンへ

通貨別
 予想レンジ
 
ドル円
 118.00〜119.00
 
ユーロ円
 161.30〜162.50
 
ユ−ロドル
 1.3600〜1.3700
 
豪ドル円
 100.50〜101.70
 

サブプライム問題が連日取り上げられているように、信用リスクが急拡大しており、NYダウも約140ドルの上昇から150ドル近くまでの急反落を見せており、荒っぽい市場と化している。 一時は円キャリー再開の兆しと早まった見解もあったが、一気に消滅したように、市場は素直に株安円高に反応している。昨日はベア−スタンズ傘下のヘッジファンドが再度破綻劇を演じているように、米株式市場の企業業績は好調であるにもかかわらず、市場全般に信用収縮が起こっており、円キャリトレード解消の足を速めるほど、マーケットは神経質になっている。一部ではサブプライム問題を楽観視した見解もあるが、実際問題としては、ヘッジファンドを絡めた実体取引が読み取れない状況下であり、サブプライム問題の根深さを重んじた方が今後の戦略性を高めることになる。先に報じられたバーナンキFRB議長の言葉が象徴しているように、サブプリム問題の深刻化は避けて通れない道と判断すべきだろう。

一方、原油価格も史上最高値78ドル台に達し、80ドルも迫る段階であるが、夏場にかけての需要が高回るため、80ドルは時間の問題であろうが、図式的には米株式相場の軟調地合と原油価格高騰の煽りを受けて、米ドルの軟調が懸念されることは間違いないであろう。但し、円キャリートレード解消を巻き込むとなると、市場はドル円相場以上にクロス円相場の急落を促し、結果的には対米ドル相場では米ドルが急落しない構図も一考すべきであろう。不自然な経緯ではあるが、今まで過小評価されてきた調整局面としては、バランスが取れた円高とドル高局面とも言えるであろう。

本日はドル円118円を意識する展開であるが、117円台では利益確定買いと実需の買いが待構えており、機関投資家の買い下がりも見込まれるため、下値も堅調に推移すると思われる。そして、ドル円の振幅幅が限られているだけに、118円前後の買いと119円台の売りで様子見に徹することが賢明であろう。いずれにしても、大局観で相場を捉えることが要求されるため、各経済指標で一喜一憂する相場展開は無視する姿勢も要求される。

ユーロドルは1.37台からの上値の重い展開が続いており、基本的には米ドル安による買われすぎの傾向が強いだけに、ドル円の上値が重いこともあり、ユーロ円及びユーロドルのロングは控えたい局面である。1.36割れの買いと1.37台の売りを勧める。

**********************************

▼邦銀勢によれば、輸出企業の売りは信用リスクの高まりに沿い119円前後の売りが散見されるが、 一方、輸入企業の買いは118円台半ばから実行しているが、今現在では日経平均が軟調であることから、118割れからの始動であり、断続的な買いが見込まれる。

▼海外勢によれば、昨日と態勢は変わりがないが、1.3650の割れからの買いも散見されており、狭いレンジでの攻防と判断するが、1.3600〜1.3700のレンジで待機することを勧める。

▼クロス円はドル円次第の相場であるが、円キャリ−トレードの手仕舞いに対する不安感もあり、上値が重い展開が余儀なくされている。反面、機関投資家の買い意欲も気になるレベルであり、レンジ幅を拡大して臨む事を勧める。 売りを本線として、ユーロ円164円の売りと豪ドル円102円台からの売りで様子見を勧める。



為替分析-鈴木 郁雄記事一覧(最新5件)
サブプライム問題実体解明に至らず。乱高下必死か?
KJ ウィークリーレポート2007年8月20日
ユーロドル1.3500、ドル円117円&ユーロ円158円近し?
08月13日 主要通貨ウィークリーレポート
信用リスク⇔キャリートレードの綱引き相場、ドル円117円の限定的な円高?

プリント プリント ビュー ビュー: 730
前頁へ      次頁へ